中古で購入したマウンテンバイク、伸びていたチェーンを交換したところ、以前よりも変速の調子が悪くなりました。ディレイラーの調整をしても状況は改善されませんでした。調べてみると、チェーンがかかるギアの部分も消耗品なので、ある程度使ったら交換が必要だと分かりました。
どんな部品に変えようか情報を集めてみることにしました。マウンテンバイクの流行りはフロントを変速なし、リアのギア(スプロケット)を大型化する仕様のようです。
フロントシングル化する為には、ボトムブラケットやクランクも交換が必要となることが分かりました。できるだけコストを抑えて変えられないかなぁと思ってたら、いいの見つけました。
全部入りです(笑)ZTTOというメーカーのセット販売品です。値段がやたらと安いのでちょっと不安ですが、予算が限られていることもありこれを試しに購入してみました。
1. まずはフロント回りを交換してみる
まずはチェーンを切断します。チェーンカッターと呼ばれる専用工具が必要です。
フロントディレイラーを外します。ワイヤーを留めているボルトを緩めた後、フレームに固定されているネジを緩めます。
クランクからペダルを外します。昨年新品を購入した三ケ島のペダルは新しいクランクに取り付けて再利用します。
フロントのクランクを外していきます。専用工具が必要になります。
ここで最初のトラブル発生。専用工具(コッタレスクランク抜き)を使って右側のクランクは外せたものの、左側のクランクに差し込もうとしましたが、うまくはまりませんでした。どうやら工具側のねじがつぶれてしまったようです。今回だけ回ればいいやと思って無理にねじ込もうとしたところ、クランク側のねじを潰してしまい、クランクが外せなくなってしまいました。
緊急事態となり、クランクをディスクグラインダーで切断して外すことにしました。
クランクはアルミだったので、簡単に切断できました。フレームに傷をつけないように慎重に進めました。ようやくクランクが外れました。
次にボトムブラケットを外していきます。専用工具が必要です。
ボトムブラケットを交換するのは、今回初めての挑戦でした。固着していたので、外すのに苦労しました。隙間からCRE5-56を吹き付けてなじませている間にひと工夫しました。他の人のブログを読んでみると、CRE5-56よりも浸透力が高い、ラスペネというのを使っている人が多かったです。
大きな力をかけられるように、工具を足で踏んで回せるようにします。ボトムブラケットの先端のめねじを使って、ホームセンターで購入してきたM8ボルトでこの工具が外れないように固定しました。
これで大きな力をかけても専用工具が外れることはありません。左側は最初の固いところが回れば、後はスルッと回ったのですが、右側はずっと固いままだったので、なんだか嫌な予感です。回しても回してもなかなか抜け出てきません。ようやく抜けたと思ったら、ネジ山が潰れているのに気づきました(;'∀')
このままでは不味いので、対策を調べます。タップでネジを立て直すことができるようですが、このタップがかなり高価です。
サイクルベースあさひさんで、持ち込んだ自転車にタップを立ててくれることが分かりました。当初は作業完了は翌日になると言われましたが、一時間半経った時に終わりましたと連絡がきました。持参したボトムブラケットを差し込んでみると、スムーズに取り付けることができました。右側と左側両方ねじを綺麗にしてもらって工賃は3500円,アプリ会員で5%オフでした。おかげさまで高価なタップを買わずに済みました。
新しいボトムブラケットを取り付けていきます。固着防止の為、ねじ山部にグリスを塗ってから取り付けます。
ボトムブラケットを締め付けるのには、専用の工具が必要です。
私はタップ加工をしてもらったときに、サイクルベースあさひさんであさひブランドのボトムブラケット取り付け工具を購入しました。
新しいクランクにチェーンリングを取り付けます。チェーンリングは32/34/36歯の3種類から選ぶことができました。今回は36歯を選びました。
今回のセットにはチェーンリングを固定するねじも付属していました。赤のアルマイト処理品とメッキ品の2セット入ってました。今回は赤のアルマイト処理のねじを使いました。
新しいクランクを取り付けます。クランクをつなぐ軸の部分にグリスを塗ってから取り付けます。右と左のクランクが180度になるように位置を調整して左のクランクを取り付けていきます。
先程外した三ケ島のペダルを取り付けます。ねじ部にグリスを塗りました。手で締まるところまで回してから、最後にレンチで締め付けます。
フロント周りの交換が終わりました。
2.リア周りを交換していく
次にリア周りに着手します。
まずはホイールをフレームから外します。
リアスプロケットをホイールから外します。専用工具が2点必要になります。
インターネットで調べたところ、スプロケットを固定する工具は、古いチェーンで代用できるようなので、今回試してみました。
新しいスプロケットをホイールに取り付けていきます。従来のスプロケットと比べてみると明らかに大きいことが分かりました。
リアディレイラーを外します。
今回は8段から10段変速への変更となるので、ワイヤーとハンドル部分のシフターも外します。1番軽いギアの外径が大きくなりディレイラーの作動範囲がこれまでより大きくなることから、同じ位置にディレイラーを取り付けても変速できません。その為ディレイラー取り付け位置を変更する部品が新たに必要になります。今回のセットについて来たものを使いました。
シフターとワイヤーを取り付けます。ハンドルを左右に動かしたときにワイヤーが引っかかったり邪魔にならないか取り回しを確認してから長さを決めました。ワイヤーカッターで切ると後処理が楽です。
新しいチェーンを取り付けます。チェーンの長さはシマノの資料を参考に決めました。ミッシングリンクもセットに含まれていました。ミッシングリンクを取り付け(取り外し)する為には、専用工具が必要になります。
変速調整をして完成です。
乗ってみた感想。
安い中国製ということで不安でしたが、3日間乗ったところ特に異常もなく快適にサイクリングできました。変速も思ったより滑らかで、使い勝手も以前のシマノラピッドファイヤーと何ら遜色ないように感じます。
フロントが変速なしになり、以前の3枚タイプの一番大きくて多用していたギア(42歯)より小さくなったことで、漕ぐ回数は増えましたがその分軽くなったこともあり平均速度は少し向上しました。
リアがこれまでの8段から10段に増えましたが、街中では小さいギアの6-8速あたりで巡行することが多く、坂道になると4-5速を使うことはあるものの、一番大きい1速を使うことはありませんでした。山登りでもしない限り、街中では大きいギアは見た目のインパクト、という役割のようです。
耐久性はまだわかりませんが、どうしてもシマノ、というこだわりがなく、手軽にカスタムを楽しむ為には中華パーツを使ってみるのもアリだなと思いました。
元スラムの技術者が立ち上げたセンサーでもセットが出ているようです。 AliExpress.com 商品ページ - センサーRX 1x10 セット mtb 用10 Speed Bike Crank Hydraulic Brake Trigger Shifter Rear Derailleur 10s Cassette MTB rear derailleur